スプラッター映画のススメ

スプラッター映画とは

スプラッター映画とは、殺害のシーンにおける生々しい描写に特徴のある映画様式の一つです。大部分は広義のホラー映画に含まれますが、身体の一部が切断されてはね飛んだり、天井まで血しぶきが上がったりするといった、誇張を含むあからさまな表現は、スプラッター映画独自のものです。1970年代にジョージ・A・ロメロ、トビー・フーパー、ウェス・クレイヴン、ショーン・S・カンニガム、ジョン・カーペンターなどによって基盤が作られると、1980年代に大ブームとなりました。大量のスプラッター映画が製作さえ、多くの秀作や、いわゆる「B級作品」が誕生しました。1990年代に突入すると、さすがに衰退の時期を迎えましたが、現在でもコアなファンが多く、コンスタントにスプラッター映画が製作されています。

スプラッター系映画

オススメのスプラッター映画

1980年「13日の金曜日」

言わずとしれた大人気スプラッター映画です。ショーン・S・カニンガム監督による「13日の金曜日シリーズ」の第一作目となる本作は、皆さんがイメージするようなホッケーマスクの狂人ジェイソンは登場しません。あるキャンプ場の湖で少年が溺れ消息不明となった事件をきっかけに、次々に殺人事件が起こるというストーリーです。シリーズを通して多用される「キ、キ、キ、キ、マ、マ、マ、マ」という効果音が観客の恐怖を駆り立てます。この音は実は「Kill Mom」と言っていて、不慮の事故で亡くなったジェイソンの亡霊がささやいている声なのだそうです。ちなみにジェイソンが本格的に出てくるのはシリーズ3作目からです。

1981年「死霊のはらわた」

「スパイダーマン」シリーズで知られるサム・ライミ監督のデビュー作です。スプラッター・ブームを起こした映画の一つとしても知られています。休暇を過ごすために森の別荘にやってきた若者5人が、偶然見つけた「死者の書」とテープレコーダーによって、封印されていた悪霊を蘇らせてしまうというストーリーです。低予算ながら、そのしつこいまでの残酷描写や独創的な特撮方法によって人気が出て、日本ではこの映画のおかげで「スプラッター」という言葉が広く知られるようになりました。

1984年「エルム街の悪夢」

ウェス・クレイブン監督によるスプラッター映画です。夢の中から人々を襲う殺人鬼フレディ・クルーガーの恐怖を描いています。本作のフレディは後のシリーズで見られるブラックジョークなどは一切無く、冷酷な殺人鬼として描かれています。シリーズを通じてフレディを演じたのはロバート・イングランドで、この役は彼のはまり役となりました。2010年にはリメイク版も公開されていますが、私のオススメはやはりこの1984年度版です。

1988年「チャイルド・プレイ」

スプラッター映画の黄金期の最後を飾る映画と言っても過言ではない本作は、自分の魂を人形に移した殺人鬼が生身の身体を手に入れるために人々を襲うというストーリーになっています。この映画を見たことが無い人でも「チャッキー」という名の人形のことはご存知かと思います。人形が殺人鬼という一見コメディのような設定ながら、その残虐性とギャップに打ちのめされること間違いなしの一作です。

2000年「バトル・ロワイアル」

高見広春原作、深作欣二監督による作品です。法律によって選ばれた中学生たちが、コンピューター管理された脱出不可能な無人島で、制限時間の三日の間に最後のひとりになるまで殺し合いを強いられるというストーリーで、このストーリーが青少年への悪影響を危惧され国会での質疑がなされるほどの社会現象となった映画です。日本のみならず、米国でも人気を博した本作は、興行収入31.1億円を記録する大ヒットとなりました。

2002年「自殺サークル」

園子温監督による映画で、国内で流行しはじめた集団自殺をテーマにした作品です。新宿駅のプラットホームから54人の女子高生が手を繋いで飛び込み、自殺するという事件が発生し、その後事件が全国に飛び火していくというストーリーです。園監督による「紀子の食卓」の前日譚にあたります。古屋兎丸著の同名漫画もあり、こちらは映画と同じ事件を軸に展開する穴ザーストーリーとなっていますので、映画と合わせて読んでみてください。

2010年「冷たい熱帯魚」

1993年に起った埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした物語で、園子温監督が脚本も担当しました。非常にグロテスクなシーンが多いにも関わらず、各部門で日本の映画賞を次々と受賞し、高い評価を得た作品です。スプラッターとしてだけでなく、サスペンスとしても大変よく出来た映画なのですが、エグい、グロい、エロいの三拍子揃っているので中々人にオススメできないような内容です。

2012年「悪の教典」

三池崇史監督による、貴志祐介の同名小説を映画化した作品です。サイコキラーという裏の顔を持つ教師が引き起こす事件を描いたサイコ・ホラーとなっています。キャッチコピーは「クラス全員、皆殺し。」でした。主演の伊藤英明が非常に楽しそうに生徒たちを惨殺していく姿が大変印象的で、主人公・蓮見の気持ちいいまでの狂気がグロテスクなシーンをカバーするほどのパワーを持っています。

ゾクゾクしながら映画を観よう!